やきものの形や色にこだわると同時に茶碗を手に持つと言うこと
先ほど、YouTubeを見て頂いている方から質問を頂きました。
「他のやきものは焼かれないんですか?」というご質問を。
昔はいろんなやきものを焼きましたね!備前、萩、織部などなどです。穴窯もやりました。
私は桃山時代のやきものが好きなのですが、ある時に気がついたことがあります。日本の茶碗ではないですが、井戸茶碗、から始まり、日本の黒織部、織部黒茶碗などを作ると、何故か楽茶碗に行き着いてしまうのです。
例えば井戸茶碗。日本の茶碗ではありませんよね!しかし良く観察するとロクロで作って削って終わりではないのです。
写真がある方は良く見て頂きたいのですが、正面から並行に茶碗を見た場合、飲み口下(右側)の腰の傾きと左の腰の傾きは違います。
他の井戸茶碗を観察しても同じように削りを入れています。明らかに左右対象ではありません。
茶碗をしっかり持ちやすいように作られています。
萩茶碗にしてもしかり。唐津茶碗にしてもしかりです。
そんな事実を目にして今は楽茶碗ONLYとなりました。
ロクロ成形する茶碗もまだまだ観察が必要だと思います。
ただ全体の形を写すのではなく、口縁部、腰、高台のみならずもっと細かく見て、なぜここはこうしているのか?
同じ時代の違う他のやきものはどうか?などと観察したら、もっと空気感ある茶碗が出来るのではないかと、他のやきものを作られている皆さんに期待します。