楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

黒楽茶碗を窯から出して、いざ急冷!

シンドイ焼成がやっと終わり、これから窯から茶碗を出す。

火鋏で茶碗の正面を避けて、しっかり茶碗を掴んで窯から出しますよね。(道入は意匠としてあえて茶碗正面に鋏跡を付けているものもある)

そして、棚板などの上に茶碗を置きます。真っ赤というか、黄色に近い輝きが冷めるに従い、ドンドンオレンジから赤色に変わってきます。

さて、どの段階で水の中に茶碗を入れて急冷させるか?ご存知ですか?

窯から茶碗を出した直後に入れると、割れる確率は高くなります。

輝きが無くなり、茶碗本来の色が出だしたら遅すぎます。

正解は、夕焼けの太陽の色になったら、取り出した茶碗を水の中で急冷させてください。

一気にですよ!怖がってユックリしたら、部分的に異常収縮が発生して割れてしまいます。

だから、一気に焼けた茶碗を水中に入れて急冷させてください。

そして、直ぐ出してはいけません。

茶碗の底や高台は冷めにくいので、直ぐ出すと、茶碗各部分の温度差がありすぎて冷め割れを起こします。

ですので、全体が手で持てる位になったら出しても構いません。

f:id:mei-un:20140921101938j:plain

Copyright 2014 meiun All rights reserved.