芸術や工芸の世界
楽茶碗のような工芸品なに携わっていると、人に物事を伝える難しさに度々直面します。
ビジネス社会に於いては、ある程度モラルもビジネス常識も変化の領域は狭く、強いては、社内の話し合いに於いても、同じ環境下の人々の話し合いであり、また同じ問題に対する話し合いが主であるため、視点も分散することなく、話が形の上ではスムーズに進むことが多いと思います。
しかし、芸術の分野になると、ビジネスより視点が多岐になります。
ある人は歴史的経年の価値から物の良し悪しの思考を始める人。
経歴から判断する人。
知名度から判断する人。
現在の価値から判断する人。
このように思考の出発点から人それぞれとなります。
当然、思考の出発点が異なりますから、簡単に物事は進みません。
しかし、あえて出発点に捕らわれず、全ての情報が完璧でなくとも、それらのことから少しでも自分なりに何かを想像し、当たっているか、いないかを別にして何かを掴む人々が増えて欲しいと思います。
そうすれば、より色んな角度から物事が見えて楽しくなると思います。
芸術の世界に一歩足を踏み入れたら、髪の毛は黒ではなく、茶でもなく、色んな色合いの髪が存在するのです。