楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

思い思いの造形を!

昨日、人生始めてハート形の楽茶碗を製作しましたが、製作者自身がどのように考え、製作しているか分からないと思いますので、いつもの技術ではなく、内面を自分なりに掘り下げて説明しようと思います。

出来るかな?

まず形に於いては、楽茶碗の骨子を踏まえていれば、形はいろんな形があってもいいのではないか!と言う考えでハート形にしました。

ハート形ならば、形のイメージは優しい丸み!その方が、角よりは馴染みますね!

しかし、丸みのある茶碗は、手持ちが悪いので、外側の下部側面はいくらか平面的に作りました。

この平面があることで、全体的に形として丸みがあっても、茶碗が滑らず安定して、しっかり茶碗を持つことが出来ます。

次にこの茶碗は前述したようにハート形なので、ハート下方の尖っている場所は左手の親指の手掛かりとし、ハート形の右上のカーブは飲み口と定めました。

その訳は、ハート形の上部中央の両サイドの凹みが右手の親指の手掛かりにも使えるとの考えからです。

高台は茶碗上部のハート形の優しいカーブを活かすために、また陰陽にするために、逆に力強い高台としています。

これがただ普通の優しい高台にしてしまうと、「好い人」だけの茶碗となってしまいます。

「好い人」は一見良さそうですが、女性から見たら、人畜無害そのものみたいらしいので、そんな男性(茶碗)にならないようになりたいものです。

形状を言葉で現すのは難しいですが、大体こんな感じで作り上げました。

皆さんも茶碗を作るときは、成りにつくりて!は勿論ですが、何を表現するか?を考えて製作すると良いと思います。

自分しか表現出来ない形を表現してください!

社会では、なかなか自分を表現することは難しいと思います。
しかし、茶碗では自由です。

その自由さはとても大事ですからね!
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