楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

地下構造物まで含めて楽窯なんです!

「窯は地下にあり!」

こんなこと言われても、さっぱりわかりませんよね!

楽窯は本当に小さく、皆さん見たら「冴えない窯!」なんて思うでしょうが、実は窯下の地下にも秘密があります。

楽窯だけでなく、全ての窯に共通なことなんですが、窯が高温になる窯は、地下から水分をあげてしまいます。

それは窯焚きにとって良くないことなんです。

だから如何に地下から水分を上げないか!に昔の人たちは知恵を絞りました。

窯で古いのは、やきものの窯ではないですが、日本刀の原料である和鉄である「玉鋼」を作る「たたら炉」では、大昔からたたらの下には水が上がらないように沢山の炭を地下に埋めている地下構造が存在します。

楽窯においても、乾山が書き記した「陶工必用」の中でも、楽窯の下を30
センチ位掘り、底に鉄板か銅板を置いてから、砂で埋めてから平瓦でおさめ、その上に楽窯を設置しろとかいてあるほどです。

ですから、見た目はとても小さい楽窯ですが、これだけで楽窯ではなくて、地下構造ものも含めて楽窯なんですよ!
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