楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

前にあった赤楽窯

現在、三基の楽窯があります。

●レンガで築窯した楽窯
●江戸中期の再現楽窯
●七輪を改良した楽窯現在、三基の楽窯があります。

これら三基の窯の燃料は炭です。

また、それ以前には、薪を燃料とした4碗位の赤楽茶碗が焼ける赤楽茶碗専用の楽窯もありましたが、今は壊してありません。

その赤楽窯を今回は説明します。
YouTubeにその時の動画をアップしていますが、直径が60×高さ100センチ位のレンガで築窯した窯でした。

この位の楽窯になると、窯を暖めるのに2~3時間は楽に要します。

まず薪の小割から投入して窯の底部全体を均等に焼いていきます。

十分に窯焼きが終わってから、大割の薪を投入してどんどん窯の温度を上げていきます。

窯底部から35センチ位上部に円形の棚板があり、その棚板の上には赤楽作品が4碗置けて、サヤは無い窯でした。

茶碗が焼き上がるのは、窯が焼けてから早く、一時間もかかりません。

問題の焼き上がりですが、この窯での作品は、とにかく綺麗に作品が上がります。

円形の棚板が大きく、茶碗に直接炎が当たらないために、綺麗に焼ける訳です。

ですから、茶碗を綺麗に焼きたい方にはおすすめの窯です。

しかし、長次郎作品のようなシブメの作品には少し無理がある窯です。

なぜなら、直接に炎が当たらないため、ガミが出ないんです。

また、還元気味に焼いても、細かい微調整が茶碗の焼きに反映されません。

直接に炎が当たらないから、還元雰囲気位しか茶碗には反映されないんです。

ですから、失敗はない茶碗焼きには適する楽窯ですが、微妙に色合いを調整できる窯ではありませんでした。

窯にはいろいろな特徴があるでしょ!
f:id:mei-un:20141102200352j:plain

Copyright 2014 meiun All rights reserved.