楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

耐火レンガで作る楽窯の作り方(概要)

耐火レンガ、もしくは暖炉用レンガを使っての楽窯の作り方の概略ですが説明します。

築窯に必要なものは

●耐火、もしくは暖炉用レンガ
●耐火セメント
●レンガを割るためのタガネ
●大きめなハンマー
●水平器
●製作する窯の直径より長いまっすぐな棒

大体こんなものかな?

レンガ一丁を並べると、相当大きな楽窯になってしまうので、一丁を半分にタガネで割ります。

レンガを綺麗に割るのは難しいのですが、最初に各面の割る部分を軽く叩いておくと大半が綺麗に割ることができます。この部分はテクニックが要ります。

次に大きな段ボール等で窯の内径の型紙を作ります。窯の内径は内窯を使うことを考慮して、サヤの直径が20センチ、製作する窯の内径とサヤの間隔は指3本分です。よって、窯の内径はおおよそ30センチとなります。

型紙には中心から120度のラインを引いておいてください。この120度の3ヵ所が空気の取り入れ口、もしくはフイゴの吹き出し口が入る所になります。

窯の設置場所にその型紙を置いて、その周りに半分にしたレンガを並べていきます。

まず、一段目のレンガを仮置きしてください。120度の場所は3~4センチの隙間を作ってください!(注意点!、一段目のみ)

大体のレンガの配置の目安がついたら、耐火セメントを練ります。

練る水分が大事なんですが、案外パサパサ状態なんです!ベチャベチャは絶対ダメですからね!

耐火セメントが練れたら、レンガの配置場所に1センチの厚さでセメントを盛り(3ヶ所の空気取り入れ口はセメント不用)、その上にレンガを置いて、更に板を載せて上から小さいハンマーでトントンと軽く叩き、安定させてください。

注意点としては、叩き過ぎないこと!レンガがほぼ水平になっていること!です。

同じことを繰り返して、一段目を全て積んでください。

次に一段目に積んだレンガとレンガの間なんですが、大きく隙間が空いている部分は、最初にレンガを割りそこねたレンガの破片を利用して、セメントと共に破片を入れて埋め込みます。(3ヶ所の空気取り入れ口は除く)

これで一段目は完了。

ここで、型紙を内部から一応取りだします。二段目のレンガ積みも全く同じ要領ですが、一段目のレンガの境目と重ならないように段違いにして二段目を積んでいきます。耐火セメントは忘れてはいけません。一段目と同じ要領ですよ!

時たま型紙でちゃんと円形にレンガを配置しているかを確認しながら、作業を進めてください!

3段目位レンガを積んだら、一応上部に棒を渡して、その棒の上に水平器を置いて、各方角でも水平が確認してください。

この水平器の確認を怠ると、円柱に積むべきレンガが曲がってしまいます。

大体4段か5段レンガを積めば完成です。

最後は各段の隙間を耐火セメントで綺麗に埋めていく作業があります。

垂直面の隙間にセメントを塗り込んでいくわけですから、ボタボタとセメントが落ちます。また窯壁も汚くなります。

全てレンガ間の隙間が無くなった時点でスポンジなどで、濡らして拭けば、レンガ面は綺麗になるので安心してください。

一応4段で終了して、試し焼きをしてみてください!

高さが足りないようでしたら、後にもう一段目レンガを積めば大丈夫ですからね!

以上です。
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