見えにくい楽茶碗の世界
今日は昨日YouTubeにアップした「粘土の動かし方」の実写動画を撮影しようと予定していましたが、デジカメの設定に1280×720(16:9)の設定がない!
ハイビジョン設定はあるんですが、前にも話したようにPCにパワーが無いため、エンコード(変換)に恐ろしい時間を要してしまい、編集の騒ぎでは無くなってしまうのです。
よって、今日は実写動画はあきらめざるおえません。
何をするにも難しいなぁ~!
結局、ハート形茶碗の黄土塗りで終わってしまいました。
この茶碗は現代の赤楽茶碗より重めにしています。
手に包み込む実感がわく茶碗にしたかったからです。
しかし、手にする実感を出すためには、下を少し重めにしますが、茶碗下中央に重さが向かうと、やたらと重く感じてしまい、実感の域を越えてしまいます。
なので、高台脇は深く溝を入れています。
そうすると、茶碗下の腰、いわゆる腰回りに重さが来るため、適度に重さを実感出来る茶碗となります。
でも、それだけ一見しただけでは分からない力学を茶碗に込めると、当然破損率も高まります。
なぜなら、腰は厚いので焼きにより茶碗中央に収縮します。
そうすると、一番弱い(薄い部分)に応力が集中的に集まり、底に亀裂が入る確率が高くなるんです。
光悦の茶碗に見られる一部の亀裂が正にその現象です。
良いにこしたことはありませんが、茶碗は高熱で焼かれ、収縮がいろんな場所に起こります。
意匠を大事にするか!それとも自然現象は作為的ではないのて受け入れ、意匠を大事にするか!
作者の決めることなのです。
単に失敗、成功の範疇だけではないのが楽茶碗の世界なんですよ!