楽の本家の窯
ついでと言ってはいけませんが、知識として京都の代々伝わる楽家の楽窯の概略を書いておきます。
内窯に当たるサヤは穴空きサヤは使用せず、直接作品に炎は当たらないサヤを使用していると思います。
それば、当代の作風に直接炎が当たることは、作品が乱れるためにそのようにしていると思われます。
また、サヤ蓋までウバメガシの備長炭を施し、サヤ全体を炭で包み込む焼き方です。
このような窯は三代の道入のような作品にはとても良く、全体が安定して焼くことが出来ます。
ただ、この窯の欠点は作業性が悪いこと。
サヤ蓋の上まで炭を置くために、作品の焼け具合を目視する時は、その蓋上の炭を一旦端に寄せなければならない作業が伴います。
なので、作業がしやすいように、窯上には半分壁があるのです。