楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

焼きは素人でも本物の赤楽茶碗を焼き上げましたよ!

終わりました。お茶をされている社中の皆さんが自ら焼成する今年最後を飾る焼きのイベントが!

私は一切手伝うことなく、側で言葉だけの指導のみで、昔ながらの赤楽茶碗を焼き切ったんです!

フイゴを使用して茶碗の正面に窯変をかける本格的な茶碗をです!

それを社中の8人の皆さんがフイゴを交代しながら完成させました。

赤楽茶碗のフイゴの初めは、窯変状態を決めます。後半のフイゴは最終的な赤の色合いと釉肌を決定します。

ですから、どの経過でもフイゴは息を抜けないんです。

フイゴは空気を窯にただ押し入れて、窯の温度を上げて釉薬を解かすだけだと思われがちですが、温度を上げて釉薬を解かすだけなら、とんでもない赤楽茶碗が出来てしまいます。

色合いが冴えない。釉肌が荒れる。融けがバラバラとなり、味わいも何も無い茶碗となってしまうのです。

だすから、茶碗を融かして焼くことは事実なんですが、茶碗らしく焼くためには細心の注意とナイーブさでフイゴを扱い、初めて赤楽茶碗となるのです。

今日の社中の皆さんはそのことが、身体で分かっていただけたと思います。

茶碗の景色は釉がけでも行いますが、それだけではありません。

その釉がけの景色をより完成させる作業が焼きなのです。

そこが楽焼の真骨頂と言っても良いでしょう!

本当に女性陣は焼きに集中するために、女を捨てて頑張ってくれました。

このブログを見てくれている全ての皆さんに経験させてあげたいと思ってしまいます。

楽焼の本当の姿を!自分達の茶碗を焼くと言うことを!自分の茶碗を焼くと言うことを!

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