楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

コメントに寄せられた窯のこと

昨日、『2014年12月28日』と題したブログにコメントを頂きました。

その方は、七輪改良楽窯でも、七輪を二個上下に重ねた窯ではなく、写真の窯は上部が違うのでは?というご質問を受けましたが、確かに違うのです。

写真から違いを見抜く目に嬉しさを感じました。

この二番目となる改良型の窯は、皆さんが今紹介している窯の焼きが慣れたら、是非紹介したいと思います、

初めから紹介してよ!なんて思うと思いますが、焼成室がとても狭い七輪を重ねた改良窯での焼きは、色味穴からの情報のみで、あとは全て空焚き時の実験による記憶の感だけなので、とても勉強になるんです。

ですから、今は我慢して七輪上下の改良窯で頑張ってください!

焼く作品も焼成室がとても狭いために、作品は限られます。

長次郎の作品がやっとだと思います。
茶碗の口径10.5位ですね!

長次郎の作品を焼くことは大変ですが、時代を遡り、そこから勉強することは、技術を学ぶには最短距離なんですよ!

なぜならば、時代とともに過去の作品から応用して来るからです。

長次郎が出来れば、加茂川石から鬼板に原料を変更するだけで瀬戸黒は出来てしまいます。

長石に変えれば志野が出来ます。

勿論、やきものの種類が変われば、焼き方も変えなくてはなりません。

そこが、勉強となるのです。

例えば志野を例に上げると、還元のみで焼くとただの真っ白で味もありません。

また温度を上げすぎてしまうと、長石釉が溶けすぎてしまい、これまた味がありません。

桃山から江戸初期に志野は焼かれていますが、江戸初期になっての登窯の作品は志野の作品は雪のような白さが失われ、固く焼き締まっています。

大窯時代の志野はそうではありません。

ですから、七輪改良窯でその時代に焼かれた作品群を楽茶碗だけ見るのではなく、焼いてみるのも勉強となります。

頑張ってください!

解れば分かるほど、陶芸の書籍にある内容に?マークが付いてきます。

なぜなら、書籍の作者は実践していないからです。

皆さんは是非実践派で学んで頂きたいです!

でも、環境により実践したくても出来ない方々もいらっしゃいますよね?

そのような方々は、実践している感覚で物事を考えてください。

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