楽茶碗の見方はなかなか知らない方々が多い。だからしっかり技法を学ぶ!
本日は15時から色々な関係者との打合せがあり、バタバタしておりました。
楽茶碗の話しもその中で上がりましたが、楽茶碗のことはなかなか知らない方々が多いと感じました。
それもそうですよね!過去の名作の銘とか、楽代々の作品とか光悦の作品銘は知っていても、どこが良いのか?どのように見たら良いのかとなると、なかなか難しいようです。
茶碗の形状から来る名前とか、高台の形による名称の違いとか覚えても、他人と話すための共通言語とはなりますが、良いか悪いかは別問題ですからね!
楽茶碗のみならず、やきもの自体がとても趣向性が強いものなので、なかなか難しい点は事実あります。
ですが、皆さんには前にも述べましたが、勉強のために好き嫌いは別として長次郎から順に時代を下って勉強して欲しいと思います。
例を上げると、長次郎や常慶の作品群は如何に黒を出して本来の焼きのみで艶を無くすか?
三代の道入の作品は、如何にして器体を薄く作り上げて加茂川釉を均等に溶かすか?
四代の一入においては、加茂川釉の下から涌き出る朱薬を如何に赤く出すか?
五代の宗入においては、代々の釉薬は考えずに、全く新しい配合の釉薬であの梨地を出すか?
などで考えて行きます。
楽六代以降はそれらの応用編です。
また、光悦は常慶の香枦薬(白薬)や三代の道入の釉薬からヒントを得てください。
また、釉がけ方法は道入と光悦では別物で、光悦は釉がけにおいては、漆の技法を多用しています。