楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

一節切(ひとよぎり)

久々のブログの投稿です。

昨日、一節切(ひとよぎり)なる笛を作りました。

事の初めは、私のYouTubeにアップしている私の楽茶碗の動画に、チェコからコメントが入りました。

何回かやり取りしている内に、「一節切を知っていますか?」と言うメールが入り、調べてみたところ、室町から江戸初期に流行っていた笛と言うことが判明。

一休宗純織田信長豊臣秀吉、そして徳川家康など、そうそうたる時の人物が所持していた一節切なる笛。

この一節切とは尺八の前の元祖的な笛なのです。

室町から江戸初期までは一節切で、それ以降はもっと音階のある尺八に移行したようです。

ですので、尺八は一尺八寸ありますが、一節切は一尺一寸一分の長さしかありません。

その他の特徴は、歌口(吹く場所)は竹の根本側となり、笛の先っぽは竹の葉が付いている上側となります。

尺八は歌口が竹の上側で先端部が根本側になりますので、全く逆の構造をしているのです。

秀吉が北条成敗に小田原にやって来た時、利休が韮山の竹で作った「尺八」と言う竹花入。

今まで気が付きませんでしたが、節が1つで、デザインは全く一節切だと言う事が分かってきました。

今回は試作と言うこともありましたが、一休さんの遺品である一節切を写しました。

割れを防止する糸は有るものを使いましたので、少し派手になってしまいました。

尺八は大地の音。一節切は天の音と言われるそうです。

私は尺八のブヒブヒする音は嫌いでしたが、この一節切の音には感動しました。

良かったらYouTubeに有りましたので、聞いて見てください。

https://youtu.be/BV3ocZaixi4

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