楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗の基本の基本

今回は楽茶碗の基本に戻りお伝えしたいと思います。

文章にすると長ったらしいので箇条書きで書きますね !

○楽茶碗とは
低火度釉薬で焼いた、抹茶を飲むための器

○低火度釉薬とは
通常の現代のやきものは1250℃位で焼きあげるが、その温度より低度でも溶ける釉薬のこと

○黒楽茶碗
昔から京都の加茂川で採取された加茂川石という輝緑凝灰岩を釉薬の主成分として1100℃位で焼いた黒色をしている茶碗。千利休がこの黒楽茶碗を好んだ。

○赤楽茶碗
赤土で作り、透明系の釉薬を施して800~900℃位で焼いた赤色の茶碗。白土で作り、黄土を化粧して焼く茶碗もある。赤楽と言えども、色はまちまちで黄色に近い茶碗もあれば、朱色に近い茶碗もある。それらは全て赤楽茶碗と言う。

○楽茶碗の重さ
楽茶碗の重さはいろいろあり、どのくらいが良いと言う目安はない。大体300~450グラム位と考えておけは間違いはない。

○楽茶碗の口径
楽茶碗の口径は初期の長次郎作品であれば、おおよそ10センチ強。また現代等の作品では12~13センチ位。

○茶溜まり
茶溜まりは楽茶碗の内側の底にある窪みを差すが、必ず有るものではなく、あっても2~6センチと作者の考えによる。

○高台
楽茶碗には全て高台があり、高台は楽茶碗の見所の一つであるので重要。長次郎の楽茶碗は土見せはなく、全て総薬となり釉薬が被っている。光悦も同様。

○飲み口
茶碗の正面に対し、右側に90度向かったところが飲み口とするのが一般的だが、光悦の茶碗などでは、80度前後に飲み口がある茶碗もある。

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