楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗を焼いた長次郎の窯

長次郎が楽茶碗を焼いた窯はどんな窯だったのでしょうか ?

未だにその窯跡は発見されていないので、どんな窯だったかは分かっていません。

現在の京都にある楽家にある楽窯も初期の長次郎の時代の楽窯の形ではないと言われています。

たぶん、楽家三代の道入(ノンコウ)当たり位からの窯だと私は思っています。

現在オヤジが復元した楽窯は元禄時代の楽窯ですが、この形に近かったのではないかと考えています。

もしくは、瓦窯に近い形だったかも知れません。

昔、瓦窯と同じような窯をオヤジは築窯して焼きましたが、良い結果が出ています。

でも今は壊してしまいました。

何故なら、窯を焼くまで凄く時間を要し、また炭や薪を使うんですよ !

なので、また必要があれば何時でも作れるので壊した訳です。

その瓦窯ですか、構造はとてもシンプルです。

直径50~60センチ、高さ70~100センチ位の円筒形の窯で、下に焚き口が付いている窯です。

この瓦窯の形式は案外古く鎌倉時代まで遡ります。

奈良にある東大寺の瓦はもう少し規模が大きな穴窯で焼いています。

何ヵ所も斜面に穴を掘り、瓦を焼いています。

ですから、この小型の瓦窯はもう少し規模が小さいところで、建物の回りに沢山の小型瓦窯を作って焼いていたのです。

前置きが凄く長くなりましたが、長次郎が瓦師だったという伝承が正しければ、そんな小型の瓦窯で焼いていたかも知れませんね !

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