楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

赤楽茶碗の注意点

久々に赤楽茶碗の作り方の要点を話したいと思います。

まず、形の作り方はブログですので、割愛させて頂き、その形が出来た後からの要点を話しますね !

まず、第一に赤土で作るか、それとも白土で赤楽を作るかを決めなければなりません。

赤土で作る場合は、そのまま白薬(この場合の白薬とは、透明な楽釉)を施釉して焼きますので、土本来の色合いによる赤楽の発色となる率が高いです。

でも、100%赤土の発色とは言えません。
まず、焼成温度により赤の発色が異なります。

700度後半から800度位で酸化で焼き上げると、赤色は良いですが、それ以上の温度で焼き上げると、段々赤色は失われオレンジ色に近くなります。

ですので、白釉の調合がとても大事になります。要は焼く温度を低くしたい場合は鉛白の割合を強くし、また反対に溶けにくくする時はケイ石の割合を多くします。

ただ、その焼成温度に合う釉薬調合はそれらにより出来ますが、その調合割合により、赤楽の色合いが異なってしまいます。

そこが、赤楽全般に渡る難しさなのです。

元に少し戻りますが、白土で茶碗を製作した場合は、白薬のみですともちろん赤楽は出来ません。

なので、作品が生乾きの時に黄土を化粧します。生乾きの状態により、水分が多い状態での作品だと、黄土は乗らないし、また作品が乾燥し過ぎていると、焼成後に黄土が剥離したりします。

なので、黄土の化粧するタイミングはとても大事ですが、土によりその乾燥タイミングは異なりますので、それは各自が試行錯誤するしか道はありません。

また、黄土を化粧した作品でも、前述の赤土を使用した時に話しましたように、焼く温度や白薬の配合により色の発色は異なることも注意が必要です。

赤楽は黒楽より安易に見られがちですが、黒楽思います茶碗の焼成より難しい面もあるんです。

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