桃山人に変身しよう !
本日、正式に楽茶碗を作る生徒さんの初授業でした。
前半の90分は、桃山時代の各種のやきものに潜む意匠の勉強をしました。
陰陽について
刀の構え
荒らしについて
曲と直
その他などなど
これらが分かると、博物館に行っても、茶席で茶碗を拝見しても、すぐ「お前は何者だ」と問うた時、間髪入れずに「なるほどなるほど」と素性が見破れるんです。
「あれ、これ偽物 !」とか、「あれ、これ幕末ものだよな」とか分かってしまいます。
何故なら、時代には時代の気風というか、空気感があるんです。
それは、美濃であっても京焼の楽茶碗であっても同じです。
難しいように感じるかも知れませんが、例えばチョウチンブルマは昭和30年代(話題が古すぎですね)。
服装でも70年代、80年代、90年代、現代では違いますよね。
その服装のデザインや柄を見ただけで、古い洋服デザインだ !なんて分かるじゃないですか !
同じように、やきものもその時代の意匠(デザイン)を理解していると、その時代か違うかは、直ぐに分かってしまうのです。
なので、楽茶碗の立ち上げや削りは馴れればそれなりに出来ますが、その昔のデザイン感覚を身に付けておかないと、出来た茶碗は現代っぽい楽茶碗になってしまいます。
なので、製作技術も大事なのですが、ただ形を写すだけではなく、当時のデザインをしっかり身に付けなくてはなりません。
現代人から桃山人に変身なんです。