楽茶碗 『釉薬計量方法と記録の必要性』
楽茶碗の釉薬の調合は、どうしていますかね?ここで言う調合とは、各釉薬原料の計り方です。
楽茶碗は毎回同じ釉薬を使っても面白みはありません。なので毎回時間が許す限り新しい調合を考えてテストピースを焼成するんです。
でも、各テストピースの釉薬試験で通常の施釉する量の釉薬を作ったら、釉薬原料の無駄が出ます。
なので少量の釉薬を作る訳ですが、一々電子計りや分銅計りを使っていては、作業がはかどりません。
なので私は、いろいろのサイズのスプーンを用意し、スプーンでこの原料は何杯、これは何杯と名付けて『スプーン計量』で調合をしています。
各原料により比重が違うじゃないか?などと言われそうですが、その比重が心配であれば、ます計りで計量し、その原料がおおよそスプーンで何杯に相当するかを確認してから『スプーン計量』にすれば作業ははかどるのではないでしょうか!
楽茶碗は兎に角焼成試験を必要とします。良いテストピースが上がったら、言うまでもないことですが、必ず直ぐに調合割合を記録しなければなりません。
そうは言いますが、私は何回も記録を忘れてしまうんですね!何故なら焼き上がりを見て、また直ぐに新たな調合を思い付き、次のテストピースに頭が行ってしまうので、後から「あれっ、どうしたっけ?」なんてことはしばしば発生してしまうからです。
なので、面倒でも毎回その場で記録はおすすめします。
あと、焼きが完全に失敗したテストピースは直ぐに破棄して、そのデーターも記録から消去してください。失敗データーが残っていると、再度見間違いをして失敗するからです。