楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

江戸時代 『黒楽茶碗の釉薬配合』

『楽焼秘嚢』による黒楽の釉薬調合。


○本黒楽焼の方

加茂川石  百匁
玉    五十目
※「匁」と「目」は同じで(もんめ)と言います。「玉」とは、「白玉」=フリットです。

○青山黒楽の方

加茂川石  百目
玉    六十目
岩緑青  五十目
硼砂   八十匁
金ハダ  五十匁
水下土   二匁
定粉   九十匁
※「岩緑青」とは「孔雀石」です。
「金ハダ」とは鉄を鍛える時に出る酸化皮膜鉄です。「水下」は私も現在意味が曖昧で確証が出来ていません。「定粉」は「唐土」=「唐ノ土」=「白粉」=「鉛白」です。

○大口黒楽薬の方

浮石  三十匁
生瀬石 七十匁
弁柄  十二匁
金ハダ  四匁
銅ハダ 十二匁
硼砂   四匁
唐土   百目
※「浮石」とは「軽石」です。
「生瀬石」とは兵庫県生瀬の石らしいです。(詳しく分からず)

○尼焼薬の方

玉     百目
緑礬   三十匁
唐土   五十匁
硼砂    八匁
日ノ岡石 二十目
※「緑礬」とは銅の酸化した緑青?
「硼砂」は金属を融かす力があります。
「日ノ岡石」は日岡珪石です。

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