楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

難しい黒楽茶碗の焼成方法ですが!

私の黒楽茶碗は何時も『伏せ焼』をしています。この『伏せ焼』と言う言葉は聞いた事がないと思います。

なんせ、私が付けた焼き方の名称ですから、初めて聞く焼き方ですよね!


長次郎や黑織部茶碗の口縁部分を良く観察すると、「目跡」のような跡が数個付いているんです。

通常の焼き方では口縁部分には「目跡」は付きません。

その訳は黒楽茶碗や黒織部茶碗の釉薬の融け方に答えはありました。

通常の焼成で茶碗を焼くと、火力を強くしない限り、何処が最後に融けると思いますか?

答えは、見込底部(茶碗内部の底)です。赤楽焼成の場合は、見込底部が融けたら焼成は終了です。

しかし、黒楽茶碗の見込底部の融けを待っていると、茶碗外部側面にカロリーがかかり過ぎてしまい、釉薬の融解が引き出すタイミングより進行してしまいます。

なので、先に茶碗を伏せて焼き、見込底部を先に焼いてから、通常に茶碗を戻して焼くのです。

そうすることにより、茶碗の見込底部と外側が同じ感じで上げることが出来るのです。

この焼き方を『伏せ焼』と私は名付けた訳なんです。

難しい黒楽茶碗の焼成方法ですが、参考にしてください。

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