楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

赤楽茶碗とベートーベン

今、前に焼いた赤楽の撮影が終わりました。

後から落ち着いたら、編集してYouTubeにアップします。

今回の茶碗は赤楽。赤楽の中でも動きがとても細い(分かりにくい)茶碗です。

普通の人は何の変哲も無く見える茶碗なので、好まない茶碗です。

「序」、「破」、「急」は前に話ましたよね!

例えば、ドラマ。ハッピーで始まり、ハッピーエンドで終わりのドラマ。

逆に悲劇で始まり、悲劇で終了。

どちらも最悪なドラマでハラハラドキドキ感やトキメキはありませんよね!

やはり、出会いは徐々に、しかしうまく進むと思ったら、二人に突然の出来事が発生し、二人はこの先どうなるの?ハラハラドキドキ!

そして、彼は急いで彼女のもとへ行きました。

なんて言うストーリーの方が見がいがありますよね?

茶碗も同じで「序」、「破」、「急」を大事にしますが、作品により、そのふり幅が小さい作品と大きい作品があるんですよ。

今回の作品は「序」、「破」、「急」が小さいんです。

では、ドラマはどこに?なんて思いませんか?

実はその茶事にあります。私は茶道をしないので、間違っているかもしれませんが、想像で話します。

利休が秀吉に対し、ある日庭に咲く一輪のアサガオをいけましたよね?

私が思うには、アサガオは朝に咲き、すぐ萎れてしまいます。

二人の出会いか、また二人の運命か!

ドラマがありませんか?

想像と言うか、私の妄想ですから当てにはなりませんが、兎に角茶碗だけにドラマが集中してはつまらなくなる場合もあると思うのです。

ですから、今回の赤楽茶碗のドラマ性は小さく、また見えにくくなっているんです。

こじつけですけどね!

音楽はベートーベンの第五にしようと思っています。あの「運命」です。

ジャジャジャーンであうかな?

同じフレーズを絶えず繰り返すのが得意なベートーベン。しつこさバッチリです。

その点モーツアルトは頭の中で演奏していて、時たま一音を探しているような時があり、いろんな場面に急ワープします。でも可笑しくない!

ベートーベンもモーツアルトも好きな私ですが、今晩はベートーベンでいきます。


これで、「陰陽」の出来上がりです。

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