楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗 「自分の公式を!」の続きです。

「自分の公式を!」の続きですが、古文書のデータを参考にする場合は、多少注意点があります。

「楽焼秘嚢」の中で、加茂川石の説明がありました。

その記載内容は、「黒きツヤある石なり」と。

昔、私はその言葉を頼りに、もしかしたら「真黒(まぐろ)」のことかな?と思いました。

この石は真っ黒で京都では珍重される石なんです。そしてその石の色と肌は黒楽ソックリ。

いざ参らん、加茂川を行ったり来たり。目的とする真黒を採取して焼成試験をしました。

どう焼成方法を変えても黒楽には結局なりませんでした。

こんなこともありますから、あくまで仮定として参考にしてください。

あとは、古文書の筆者によりいろんな配合があります。

どれが良いとも言えません。全て自分のデータとして良いと思います。

陶芸は一人の力では出来ません。過去の人々の努力の結晶の集まりです。

今では超アナログな世界ですが、当時は正にハイテク産業!

そのハイテク産業の英知は是非、仮定と考察に利用してください。

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