茶壺は奥が深い壺でした。
昔からお茶を入れて、運んで、口切り(封を開ける作法)までの保管するのが、茶壺ですよね!
この茶壺は趣だけではダメで、茶葉の香りが逃げない壺でなくてはならないんです。
現代ではお茶はパックに入っていますけど、それでも封を切ると長く風味は保たれませんね!
お茶屋さんにある木箱で出来た大きな茶箱でも、内装は鉄板を施しています。
それだけ風味にうるさいお茶の茶壺は桃山時代でも、とてもうるさいんです。
国産の茶壺では香りや風味が落ちてしまいダメだったと言う記録も元禄時代の書物にあるくらいですから。
だから、良い茶壺でも蓋があり、その蓋を固定するために、壺の肩に紐を通すカンがあります。
このカンを普通は「耳」と言いますね!
耳が三つ有れば「三耳壺」、四つ有れば「四耳壺」。
でも、昔は耳のことを、「乳(ち)」と言っていたみたいです。
三耳壺は「三つ乳(みつち)」、四耳壺は「四つ乳(よつち)」みたいに!
そして、乳に通す紐は「乳緒(ちお)」。
時代が変わると、呼び名も変わるので厄介です!
もし、昔にワープ出来たら、絶対にアルミ蒸着のラミネート四層の入れ物を進めますね!
大名物がラミネートになったら、やっぱ不味いか!