楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

エトセトラ

今日は、これから互いに切磋琢磨出来る新たな相棒が出来ました。

行動力、思考力、決断力、判断力に於て不足なき相棒です。

やきものは桃山時代から古来の実用陶器から、今で言うハイテク産業となりました。

古来のやきものの技術から脱却し、新たなる窯や釉薬なども開発され、色彩のある白の志野、緑の織部、黒の瀬戸黒、赤や黒の楽茶碗など、いろいろなやきものが世の中に現れ、江戸時代になっても各藩がこぞって藩窯を造り、藩の財政基盤の一つとなりました。

しかし、現代ではもはやローテクです。

生産時間はかかる。歩留まりが悪い。輸送コストもかかるなどで、全く今の産業構造とは合いません。

そのアナログのスビードと現代のスピードとの相対スピードの差は恐ろしいものです。

例えば自分は時速100キロで走っているつもりでも、時代の流れは時速300キロ。

相対スピードは、立ち止まっている自分の目の前を時速200キロで通過していく感じなのです。

楽茶碗が高いのもそんな理由なんです。
茶碗一つに使用する粘土はしれてます。

しかし、それまでの焼成試験に費やした時間コスト並びに製作してから焼成までの必然的な期間。

そして、一碗づつ楽窯で丹念に焼き、まして全てが成功と成らないのが楽茶碗なのです。

苦労の割には金額が高くても割に合わないでしよ!

それが楽茶碗なんですよ!

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