楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

尾形乾山の見えない技術も凄い!

尾形乾山(おがたけんざん)の楽向付の焼きの技法を話したいと思います。

乾山の作品には四方の周りが立ち上がっている向付があります。

その向付の見込には絵が描かれ、またその作品の底(裏側)にも歌が書かれています。

作品の裏に文字が書かれているのですから、トチは使えません。トチの跡が付いたら、歌が台無しですからね!

では、どのようにこの作品は焼いたと思いますか?

実は窯の中に作品を斜めに立て掛けて焼成しているのです。

すごいでしょ!作品の角しか窯に接していない焼き方です。

次に乾山が凄いのは、四方向付が歪んでいないことです。

通常安易に焼くと、四方は歪んだりします。

また、四方の各辺の中心部分が焼きの収縮により鼓のように変形してしまいます。

その変形を考慮して、製作時は少し各辺を外側に脹らまして製作しているのです。

凄いでしょ!乾山も!

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