楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

光悦の赤楽茶碗「雪峯」

光悦の赤楽茶碗に「雪峯(せっぽう)」と言う茶碗がありますよね!

この茶碗、なんか不思議な茶碗です。

なぜかって?茶碗の景色がハッキリし過ぎているからなんです。

茶碗正面の白い景色の釉薬は常慶が多用した香炉薬なのですが、他の光悦の作品では、ここまでしっかりありきたりの表情をつけている作品はあまりないと思います。

また、信楽の破れ袋の水差しのような表現もしています。

まして、茶碗の重さが450g位あったと思います。

でも、作風は高台ん周りを見ても、明らかに光悦。

不思議な茶碗でしょ!

この「雪峯」の類似茶碗もありません。

そうそう、ついでですが、常慶の香炉薬なんですが、あの香炉に使った白い薬から香炉薬と言われていますが、長次郎の赤楽茶碗からその薬は使われていると思います。

作品はとても少ないですが、いや貴重と言ったほうが正しいかな!全体に厚めにその釉薬がかけている作品があります。

素地に黄土で化粧しているので、香炉薬みたいには見えませんが、薬の組成は同じようです。
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