楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

これから茶碗の納品です、

今日は昨日焼いたハート形赤楽茶碗の納品日です。

何とかギリギリ間に合い、本日のお茶会が始まる前の当日納品となりました。

今回の茶碗は、湿度の関係で炭の乾燥が進み、予定より明るい発色となりました。

ハート形と言うこともあり、素焼き前の黄土塗りによる亀裂、焼きの収縮による破損を何とかクリアーしてきた茶碗です。

ことに今回の茶碗に対しては、形状はハート形ですが、横姿は丸みを持たせました。

形のスマートさを追えば、高台に向かうに従いすぼむ形状の方が形になりますが、あえて丸みを持たせたのは、ハート形であることに由来します。

暖かいハートをイメージし、両手で包み込む時に感じる暖かさを感じてもらうための形状なんです。

またこの季節は寒くなるので、心地よい暖かさが優しく伝わるように、茶碗の下方の土を厚くしました。

そのことにより、お話したように高台脇は深く削りを入れて重心バランスを取った次第なんです。

今日のお茶会でお客様が満足して頂けたら良いですが?

でも、ただ単に「楽茶碗は軽い」と認識している方々には、悪評となるかも?

現代は桃山時代の茶碗を持たれた方は少ないでしょうから、「楽茶碗は軽い」と言うのが絶対条件になっている部分もあるんですよね!

私が思うに、時々の重さがあることが茶碗だと。

ではでは納品へ行って来ます。

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