楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

『楽茶碗を焼くのは簡単!良い茶碗を焼くのは挑戦あるのみ!』

段々寒くなって来ましたね!インフルエンザも出てきたらしく、また大嫌いな季節がやって来ます。

楽茶碗の製作は製作時には粘土は冷たく、焼く時は熱いという、この季節からは両極端になるんです。

だからこれからの季節は嫌いなんです。

今月の年が押し迫る28日には、楽の焼成を体験してもらおうと、先日講義をおこなった社中の方々に、替わり番子にフイゴを吹いてもらおうと予定しています。

楽茶碗は焼くこと自体は誰でも出来ます。何故かと言うと登り窯や穴窯と異なり、窯も小型で温度が上がりやすく、また焼成温度がそれらの窯より低いためです。

茶陶は他の陶器より品格が高いように扱われますが、別段楽茶碗に関してはさほど難しくはなく、誰でも焼けるものなのです。

こんなこと言っても皆さんは信用しませんよね!

ここからが、本当の現実です。楽茶碗は本当に誰でも焼けます。

ただ、良い作品を焼くことが難しいんです。

単純なだけに難しいと表現はしたらいいのでしょうか?

例えば赤楽を焼こうとします。赤楽は赤い土で作る方法と、黄土化粧をして焼く方法があります。

どちらも正解な方法です。どちらの方法を選ぶかは製作者の判断でおこないます。

ここまでも、問題ありません。誰でも出来ます。

次の焼成が問題なんです。焼くことは誰でも出来ると言いましたが、良い色が焼き上がるか?が問題であり、至難の技となります。

また、その焼き上がりの色合いと釉調が合っているか?も問題となります。

赤の発色は焼く前の条件を同じと仮定すれば、焼成温度により決まります。

その丁度良い赤の発色時に上薬の状態がどうか?がポイントなんです。

良い赤の発色は出たが、釉薬がどろどろでは成功とは言えません!

また逆に、釉薬は適度に解けたが、赤の発色が今一ということも当然起こりうることとなります。

ですから繰り返しますが、誰でも楽茶碗は焼ける。

でも、良い茶碗を焼くことは、諦めないで、絶えず挑戦者していく心構えが必要になるんです。

ですから、楽茶碗を焼く人は、恐れずにいろいろ試してください。

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