楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

明日はお茶をされている社中が力を合わせて茶碗を焼く!

今日は赤楽茶碗の釉がけ。

でも、その茶碗は私が焼くのではありません。

明日、お茶をされている社中の方、9人で焼く茶碗の釉がけです。

私は焼成の指導だけです。でもその指導は自分で焼く以上に難しいことなんです!

自分で焼くのでしたら感覚的にわかりますが、一切手伝うことをしないので、火の状態を見ながら作業をしてもらうために難しさもあるんです。

でも素人が焼くような赤楽茶碗にはしたくありません。

赤楽茶碗の難しいところは、還元をかけてから酸化に如何に綺麗にバトンタッチさせるかがテクニックとなります。

酸化でも赤楽茶碗には十分ですが、酸化だけだと、色合いに深みが出なくて軽い感じの色合いとなります。

しかし、還元をかけてから酸化にすると、赤の色合いに深みがが出て侘びた赤楽茶碗になるのです。

しかしその還元から酸化に切り替えるタイミングを誤ると、今回の赤楽茶碗は土からの赤楽茶碗ではなく、黄土を塗った茶碗ですので、還元がかかり過ぎると、その部分はうぐいす色となってしまいます。

茶碗全面がうぐいす色では赤楽茶碗ではありません。

適度に腰周りがうぐいす色だったら、それはそれで良いのですか、窯の中で炎の勢いが偏り、茶碗の半分が「片身かわり」のようでは、それも今一です。

お茶の作法だけではなく、良い茶碗を社中のみんなで真剣に焼く!

社中のみんなで真剣に焼いた茶碗が良く焼き上がり、その茶碗で日々お茶を点てる、飲むだけではなく、その茶碗がどのような道を歩んで目の前にあることを学んで欲しいと願うばかりです。

明日は女の子を一切捨てて、茶碗焼成師になって、良い茶碗を焼いてください。

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