楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

今日からフイゴ製作再開!

正月ももう4日も過ぎてしまったんですね?まだオヤジは腹に来た風邪が治らなく、今一元気がありません。

でも、予定では二日から仕事を開始しようと思っていて出来なかったので、身体にムチを打ち、今日からフイゴ作りを開始しなければなりません。

今日の作業はまず今から足りない材木を買いに行き、その後はフイゴ製作で面倒なノミでの溝削りです。

フイゴは外側から見たら、ただの木箱の様ですが、空気を送るシリンダーの様な物なので、各所から空気が漏れないように溝切りがしてあり、その溝に各木材が組合わさって出来ている箱なんです。

その溝切りが案外手間がかかる繊細な作業となります。

各所の溝の幅と深さが均一でないと、しっかり合わさらないために、フイゴが歪んだり、空気が漏れたりしてしまいます。

この溝切りさえ正確にこなせれば、山場はあと2つとなります。

その次の山場は4つある弁の取り付けクリアランスとピストンのタヌキの毛皮の張り付け後のクリアランス取りです。

弁のクリアランスは、フイゴ棒の押し引き動作に対してスムーズに4つの弁が問題なく開閉するか?

また、ピストンのクリアランスも同じく、抵抗なく、また無駄なく漏れなく空気を送ることができるように、ピストンとフイゴの筐体とのクリアランスを調整する作業なんです。

この作業全てを完璧にこなせば、フイゴは弁の紐や毛皮は交換することがあるだけで、一生壊れることがありません。

でも、現在私は自分が作った2台のフイゴを使用していますが、未だに製作時のままで何ら問題もなく、現在も使っています。

酷使しているフイゴですが、しっかり作り込めば、壊れることはなく、頼りがいがある道具なんですよ!

だって、このフイゴさえあれば、あとは簡単な楽窯さえあれば黒楽だって焼けてしまうんですからね!

今窯の内径が200×200ミリ位の小型電機窯で20万円位しますよね!

その窯でどの位のやきものが出来ると思いますか?

個人の陶芸趣味人が焼ける作品位しか焼けません。何故ならカロリーが少ないからです。

それでも20万円かかります。それに電動ロクロのまともな物を買えば、これまた15~20万円します。

合計で35~40万円もかかってしまいます。

でも、フイゴで例え10万円かかっても、あとは七輪と2~3万円の材料さえあれば、楽窯は完璧なんです。

出来る作品は技術さえ修得すれば、市販されている20万円クラスの楽茶碗は焼くことができます。

本当ですよ!

楽茶碗師のオヤジが言っているんですから本当の話です。

しっかり失敗例を検証していきます。して次回の焼きに生かしていけば、必ず誰でも焼くことができます。

でも、長次郎作品や光悦作品は確かに難しいのは事実です。

神業的ですからね!

でも、巷で市販されている20万円クラスの楽茶碗は神業ではありません。

だらか可能なんです。

どんどん細かい技術を教えていきますので、その細かい技術を安易に考えず、しっかりコツコツ身に付けていけば、皆さんもプロの仲間入りです。

フイゴの吹き方だってたくさんあります。

道具をどう使うか!これもプロの道なんですよ!

でも、このオヤジは変な昔臭い職人魂は教えたくありません。

良い楽茶碗をつくるための最短方法を教えて行きます。でないと面白くないですからね!

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