光悦が職人に依頼した手紙から連想する技法
光悦がやきものの職人に「窯の入口近くに入れて欲しい」という手紙が現存していますね!
その茶碗はどんな茶碗だったと思いますか?
厳密には分かりませんが、窯の入口近くに置いて焼きを依頼するのは、何らかの事をするために、わざわざ依頼をしていると考えるほうが自然です。
では何のために?
答えは2つあります。
一つは黒楽を焼いていて、焼き上がったら直ぐに作品を引き出して黒を際立たせる「引き出し黒」の技法をするために。
もう一つは黒楽以外の楽茶碗で、茶碗の高台から腰にかけて還元を強制的にかけて窯変を起こさせる。
この二点が考えられます。焼きの職人に依頼をしているのですから、どのくらいで焼きを止めて出すかは、その職人に任せれば簡単に職人が行います。
それ以外で何かしたいことがあったのでしょう。
上記の理由以外は考えられません。
今度は光悦の作品から見ると、黒楽以外では、赤楽の乙御前、加賀光悦などは焼きから考えたらさぼど何かをしているとは考えにくいです。
そう、何やらしているのは、あの国宝茶碗である白楽の「不二山」です。
あの茶碗は多種の釉薬を使っていますが、最後に腰まで還元をかけています。
私が観察する限りでは、焼きが完了したら窯口をあけて数秒待ち、鋏跡が付かないようにしてから、引き出して赤くおきとなった炭火を茶碗の腰まで覆う技法に思えてなりません。
巷では偶然的な窯変と言っていますが、そんなことは技巧的にするしかできないんです。
偶然か技巧か、みなさんはどちらを選びますか?