楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

現在楽茶碗を焼いている方々にアドバイス

このオヤジのブログを見て楽茶碗をやられている方々に再度炭について念を入れてアドバイスがあります。

初めの内は、燃料となる炭はオガクズ成形炭を使ってください。

この炭のメリットは単価が安いことと、爆跳(炭がパチパチ飛び散ること)がほぼ無く、また火の粉も殆ど出ないからです。

しかし、ディメリットもあります。

そのディメリットとは、この炭は焼き肉用等の飲食店で良く使用するので、煙が少ないんです。

要は完全に木材の成分が抜けきっている炭であり、現代の使用環境に於いては良い炭なのですが、楽茶碗の焼きには良くない部分もあります。

それは、還元がかけにくいのです。一般には炎の大きさで還元をかけているように思われますが、実際は単純なものではなく、木材の残留成分で還元をかけることもあるのです。

ですから、このオガクズ成形炭では、炭が綺麗過ぎるというか、優等生なので、そこから来るディメリットを補うために、インドネシア生産のマングローブ炭を多少加えながら焼くと良いと思います。

このマングローブ炭だけで焼いたら、質が悪いので、煙モクモク!

完全に木材から炭化していないんです!
逆に言えば、まだ木材からの成分が残っている炭なのです。

やきもの全てに言えますが、初めから最後まで酸化で焼いた作品は味がありません。

還元気味に焼いてから酸化で焼きを終わらすと、色が多彩となり味わいが出てきます。

なので、赤楽のような酸化作品でも、初めの内は成形炭とマングローブ炭の比率を8:2位として焼いてくださいね!

もう少し還元気味にしたければ、割合を変えてください。

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