楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

写し茶碗は写し茶碗で大変です!

昨日、無事に写し茶碗を2碗焼き上げ、今月末に行われる茶会の主催者に渡す事が出来ました。

前代未聞の強硬製作でしたが、全てが終わり、疲れも出てきました。歳だなぁ~!

31日の茶会には、私は自由人のカメラマンでいきます。

かしこまった世界は苦手なオヤジですから、適当にパチパチ写真を撮っていた方が気楽です。

今回の写し茶碗は六割程度の写しです。

本歌(本物)の茶碗は、口縁部分がとても薄く、また腰が厚いために収縮により、口縁部分にヒビが入っているのですが、この比率で口縁部分と腰を作ると、必ず収縮によりヒビが入り、何処に入るかは見当がつかなくなります。

そうなると、期日に間に合わないために、口縁部分を腰の収縮に耐えるだけ厚みを持たせました。

また茶碗の色味ですが、本歌茶碗より赤みが強いです。

これまた、焼成試験が出来る時間も無かったのでこれで良しとしています。

通常、写し茶碗を作る場合には、最低六ヶ月は必要です。

土味の試験、釉薬の試験などたくさんの試験を繰り返さなければならないからです。

難しい写しになると、期間は無限大に広がります。

写し茶碗は本歌茶碗より低く見られ、また贋作のように捉えられることもありますが、写しは写しでまた大変な努力が必要なんですよ!

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