茶碗の中に流れる時々の文化
今日は江戸千家の社中の方々にお茶碗の講義をしました。
ご年配の先生方が多数いらっしゃいましたが、講義に熱心に耳を傾けていただき、ありがたいことです。
いろんな社中の方々の前でお話しすることがありますが、作者の名前はご存じでも、茶碗の見方となると、なかなか分からない点が多々あるようです。
茶碗には日本の文化や伝統がたくさん込められています。
これを音楽で言い表せば楽典という感じです。
そしてその楽典に則ってメロディーが茶碗の意匠です。
音楽の決まり事である楽典に則ってれば、どんなメロディーを作っても、それは立派な音楽となります。
しかし、その音楽の決まり事に則してメロディーを作らなかったら、それは音楽とはならなく、ただの音の連打となります。
茶碗も同じく、昔の茶碗にはその時の文化が入り込み、その文化の上にまたがるように作者の意匠が重なっているんです。
ですから、皆さんが茶碗、特に楽茶碗を学ぶのでしたら、その時代時代の文化を感じ取ってくださいね!