楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

各年代の文化を学ぶ

今日、新しい方が入会されました。

先日の楽茶碗に興味があり、これから挑戦したい方です。

でも、今日の授業では皆さん一緒に備前の擂り鉢の製作。

その擂り鉢も平安時代の形、室町中期の形、そして桃山から江戸初期の形を作ってもらいました。

擂り鉢なんか皆さん興味は無かったと思いますが、この備前の擂り鉢は各年代により造形か大きく異なり、これからの製作に大変勉強になる題材なのです。

楽茶碗も含めて桃山時代から江戸初期の作品を作るには、各年代の造形美を体で理解しなければ、ただの形だけ出来るだけで、その時代の強さや空気感を作り上げることは出来ないのです。

要するに、各年代には各年代の文化があり、その文化により造形が出来上がっていると言えば理解しやすいと思います。

でも、現代に生きていると、その時代の文化は肌で学ぶことは出来ません。

ですから、各年代の作品を作り上げることが、遠回りな感じがするでしょうが、一番の早道になるのです。

体と感覚が馴れると言う感じです。

皆さんも自分の作りたい作品が多々あるとは思いますが、たまには遠回りして同じ年代の他のやきものを作ってみてください。

その経験が自分の作りたい作品に必ず還元される時が来ます。

なので、何でも受け入れて勉強してください。

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