楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽三代の道入(のんこう)の凄さは

楽家三代の道入(のんこう)の凄さは、なんと言っても、今までの焼きと異なる焼きをしたことです。

その焼きとは、サヤを使用して作品を焼いていることにつきます。

それ以前の焼き方では、サヤを使用している焼き方ではない感じですが、三代となり、京都押小路柳馬場にあった押小路焼の唐人に教えてもらったか、自分で考えたかは分かりませんが、作品が均一に釉薬が溶けるようにサヤを使用しています。

サヤとは、窯道具の一種であり、楽窯の中直接作品をいれるのではなく、サヤという円筒形の入れ物の中に作品を入れて、サヤの遠赤外線を通して均等に焼く窯道具です。

この焼き方を編み出した三代に私は凄さを感じます。

特に三代は表現方法に秀で、釉薬の厚みを変えたり、釉の抜きを作ったり、とにかく茶碗の表現方法においての技法は多岐に渡ります。

しかし、作品を色々観察すると、サヤという入れ物に入れることにより、均等に焼くことは出来ますが、欠点としてサヤにもサヤ蓋という蓋により、焼き加減を蓋を開けないと確認出来ないので、予定の焼き上がりより溶けすぎている作品も見受けられます。

やきものは焼き方により、どれも一長一短あり、最高の焼き方はありません。

作品により焼き方を変えていくのが、最高の焼き方ともいえるんですよ!

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