楽三代の道入(のんこう)の凄さは
楽家三代の道入(のんこう)の凄さは、なんと言っても、今までの焼きと異なる焼きをしたことです。
その焼きとは、サヤを使用して作品を焼いていることにつきます。
それ以前の焼き方では、サヤを使用している焼き方ではない感じですが、三代となり、京都押小路柳馬場にあった押小路焼の唐人に教えてもらったか、自分で考えたかは分かりませんが、作品が均一に釉薬が溶けるようにサヤを使用しています。
サヤとは、窯道具の一種であり、楽窯の中直接作品をいれるのではなく、サヤという円筒形の入れ物の中に作品を入れて、サヤの遠赤外線を通して均等に焼く窯道具です。
この焼き方を編み出した三代に私は凄さを感じます。
特に三代は表現方法に秀で、釉薬の厚みを変えたり、釉の抜きを作ったり、とにかく茶碗の表現方法においての技法は多岐に渡ります。
しかし、作品を色々観察すると、サヤという入れ物に入れることにより、均等に焼くことは出来ますが、欠点としてサヤにもサヤ蓋という蓋により、焼き加減を蓋を開けないと確認出来ないので、予定の焼き上がりより溶けすぎている作品も見受けられます。
やきものは焼き方により、どれも一長一短あり、最高の焼き方はありません。
作品により焼き方を変えていくのが、最高の焼き方ともいえるんですよ!