楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗に使う道具、石臼、そしてダイヤモンドカッター

楽茶碗を作る時の道具について話したいと思います。

私が使っている道具と言えば、4つだけです。

まず、手で起こした茶碗の内側を削る平線かきベラ。

口縁部などを切るために使う剣先(金属製のナイフ/私は菜切庖丁を加工した物を使用)。

高台内を削る時に使用する刃の小さめな平線かきベラとコーヒーショップのサンマルクやスタバに置いてある、木製のマドラーです。

このマドラーは凄く便利で、高台脇を整える時に使用しています。

たったこれだけで楽茶碗は出来てしまいます。

ですから道具にあまり凝る必要はありません。自分が使いやすく、手にあった道具を使ってください。

作陶の道具ではないですが、一番困るのが、石臼かも ?

黒楽茶碗の釉薬調合は先日お話ししたように、身近にある輝緑疑灰岩があれば焼けるでしょうが、ハンマーで細かくするまでは何とか出来ますが、粉にすることは出来ません。

それには乳鉢が石臼が必要になります。
でも乳鉢だと恐ろしく時間がかかり、また手も疲れてしまいます。

しかし、石臼があれば、多少は効率化できます。

ですので、直径30センチもある昔ながらの石臼は必要ありません。

そば粉作りに使用する直径15センチ位の石臼で十分なので、ネットなどで安めの石臼を探して、それでもうこれ以上擦れない(石臼から粉が出て来ない状態)状態までで大丈夫です。

そうそう、石臼の回転方向は必ず左回りですよ ! これは忘れないでください。

あと、石臼の注意点は、上の石臼と下の石臼の擦り合わせ面に物が無くなると、ガラガラとした感触が手に伝わって来ます。

その状態に気づかず回していれば、石臼の歯は無くなって使い物にならなくなってしまいます。

ですので、ガラガラした感触がすこしでも来たら、上から少しづつ石片を入れてください。

入れすぎもまた効率が悪くなるので、その点は試行錯誤してください。

回転の早さは、1秒間に1回転位です。
急いで早めに回してはいけません。

また、何時かは石臼の歯が磨り減ってきるので、石臼を購入したら、上下の石臼の歯をいろんな角度から写真を撮って、その歯形を再現出来るように写真を残しておいてください。

昔は石臼の目立て職人が多くいましたが、今は数が少なく、送料も大変なので自分で目立てすることとなります。

目立てはダイヤモンドカッターにて行いますが、その時にどのように削るかが、写真に残しておけば容易く行えるから写真は必要なのです。

また上下七輪で作る楽窯に必要な、作品を乗せるステンレス棒の切断にもダイヤモンドカッターは使用します。

なので、石臼とダイヤモンドカッターは必要な道具です。

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