楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

明珍の火箸は良いですよ !

姫路にある明珍本舗をご存じですか ?

火箸での風鈴や足の関節が見事に動く、銅板で出来ている海老などを作っています。

前にも書いたか忘れてしまいましたが、今日は明珍本舗の凄さを書いてみたいと思います。

まず、この「明珍」と言う名は平安時代天皇からつけられてると言われています。

なので、現在のご当主は54代にもなります。

京都の楽家が15代。

観世流のご当主は24世ですので、その明明家の54代と言う長さで歴史が感じられると思います。

その時代から甲冑を作っていたのです。
しかし、時代は流れに流れ、甲冑は必要ない時代となり、火箸の風鈴や置物の海老を作りながら現代まで残っている、名家なんです。

この火箸、鉄を鍛えて作るのですが、二本の鉄の鍛えで鉄の密度が異なるため、その密度を同じように鍛えることが並大抵では出来ないのです。

何故密度をピッタリ合わせなくてはならないか !

それは共振数を合わせないと、綺麗な倍音にならないからです。

そこが明珍火箸の凄さです。

なので、ソニーのプロ用のマイクの調整に使われていたり、またスティービーワンダーやトム クルーズだってその音色に惚れて持っているんですよ。

この辺から少しただの火箸ではない感じがしてきたでしょ !

そして少し前に完成した姫路の姫路城。
その瓦釘は全て54代がボランティアで作ったんです。

最後の一発行きますよ !

日本の時計メーカーであるSEIKOはご存じですよね !

そのSEIKO創業130年を記念して、凄い時計が三個作られました。

その時計は目覚ましが付いている腕時計なんですが、その目覚ましの部品に明珍54代が鍛えて作った部品が入っています。

価格はいくらだと思いますか ?

ローレックスも相手になりません。

税抜き価格は3300万円。
税を入れたら3400万円台になってしまう超高級時計。

そんなものまで真剣に鉄と向き合っている明珍宗理さん54代の風鈴は7000円台で購入できます。

なので、風鈴なんて言わず、購入してみてください。

決して損はしませんから !

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