楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗が焼き上がると水で一服!

私は楽茶碗製作者ですので、抹茶を良く飲んでいると思われますが、実は飲みません。

茶碗の焼成は時に茶碗を歪めます。1碗1碗手作りですから、毎回上がりも違います。

なので、楽茶碗が焼き上がると、その茶碗の飲み口が歪んでいないか?

茶碗の形が歪み、持ちにくくなっていないか?

などを確認するために、一服と行きたいところですが、納品する茶碗はそれが許されません。

何故なら新品でなければならないからです。

加茂川石を砕いて黒楽茶碗にしていますので、茶を一回でも飲めば、黒楽の表面化は艶を無くし、趣ある艶へ変化します。

ある人は趣ある黒楽を喜び、またある人は、新品茶碗を好みます。

茶碗の持ち主になる方が初めから分かっていれば問題はありませんが、どこに行くか分からない茶碗で最後の茶碗の確認と言えども、茶をその茶碗で飲むことは出来ません。

なので、いつも確認するときは、水を抹茶に見立て飲んでいます。

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