楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

あえて自分の言葉で表現する素晴らしさ!

光悦の赤楽茶碗である「乙御前(おとこぜ)」。

愛好者も多い茶碗です。

手のひらにスッポリ収まる愛くるしい形からでしょうか?

昨日、私の乙御前写し茶碗で、時間が無かったため、水にてその茶碗の雰囲気を味わっていただいたところ、その方は「オッパイの様な、、。」と言われました。

女性がたくさんいらっしゃる場でです。

私は、その表現に素直に喜びを感じました。

子供の頃から慣れ親しんだ言葉を使われて感想を言われたからです。

大人になると、いろいろな言葉を覚えます。「女性の胸のようだ」とも表現出来たことでしょう。

それをあえて「オッパイの、、」と表現されたことに対し、何と素直な表現だと喜びを味わった次第なのです。

また、そこにいらした女性達にも頭が下がりました。その表現をそのまま受け入れていたのです。

今、社会は変わりました。表面的には街は綺麗になり、ボロを着ている人はいません。

駅のホームからは椅子が無くなり、有っても座席数は少なくなり、また腰を下ろし、休息するには不適合でデザイン重視の椅子となってしまいました。

人間の本来の営みと、ウワベの差が何故か少しづつ狂いが大きくなっている感じがします。

茶道に於いても、素直に慣れひたしんだ自分の言葉で表現する!このことが大事だと私は考えます。

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