楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

草創と守成

中国の時の帝王であった太宗は、貞観政要の中で、「草創与守成熟難」と言っています。

意味は、創業時と守成(その後)とどちらが難しいか?です。

創業時は夢もあり、希望もある。まして恐ろしさもまだ経験はなくイケイケゴーゴーです。

でも、時が経つにつれて、現実を味わい、辛いことが続けば、気力も消沈してきて、孤独感が押し寄せてきます。

だから、太宗は家来に対し、守成が大事だと説きました。

物事は、何でも初めは勢いがあります。そのバワーは並ではありません。

楽茶碗もいろいろ焼いていると、理屈では合っているのに、どうしても出来ない時があります。

何回もその状態を繰り返していると、一碗を目指すために何ヶ月〜何年がムダに流れ、気力は低下して行くのです。

そんな時は、それを忘れず他の茶碗にトライしてください。

一見その難題から逃避したように見えますが、難題を忘れなければ、それはコーヒーブレイクのようなものです。

いつか、他の事がヒントとなり、その棚上げされた茶碗が出来るようになりますから!

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