楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

1000度の壁は大気圏脱出位に大変!

楽茶碗の焼成温度は、おおよそですが赤楽だと900度、黒楽だと1100度位です。

でも、数字で言えば簡単なんですが、900度と1100度の温度差は月とすっぽんなんですよ!

たきぎの温度が大体800度です。タバコを吸っている時のタバコの先端は900度です。

案外身近な温度に感じるでしょ!

でも、1000度以上の温度になると、なかなか身近ではありせん。

火山の真っ赤な溶岩が1200度位かな?

でも、真っ赤な溶岩も身近な存在ではありません。

それだけ、赤楽の焼成温度の900度と黒楽の焼成温度の1100度では絶体温度が異なるんです。

簡単に言えば、赤楽は誰でも焼ける温度であり、黒楽は1000度の壁を超えるので、楽ではないと言えます。

このオヤジの感覚で言い表せば、1000度の壁は、大気圏脱出みたいな感じです。

異次元世界に入っていく感じと言ったらいいのかな?

1000度以下と以上では全く世界が異なります。

ですから、赤楽の焼成温度は900度位前後ですから簡単に誰でも焼けるんです。

覚えていて欲しいのは、タバコを吸っている人の、タバコを吸っている瞬間のタバコの先端の色!

この色を覚えておいてください。タバコを吸っている人を見かけたら何度も色を覚えるまで見るんですよ!

楽茶碗を焼く時は温度計なんてありません。

サンマやアジの塩焼きと一緒で、いい感じに焼けたら終わりです。

だから焼いている最中は、何度か窯の中の作品を見るんですが、それは確認であって、大体は窯の中の炎の色で判断します。

今何度位だな!みたいな。

でも、炎と作品に多少の温度差があります。勿論作品の方が後から温まるからです。

炎の温度が分からないと、何度も窯内の作品を確認しなければならなくなるでしょ!そうなるとどんどんせっかく上がった窯の温度が下がってしまいます。

なので、炎の色を見て大体の温度を把握し、そろそろかな?なんて時たま作品を直に確認するんです。

ここで覚えて欲しいことは、1000度までは案外容易く、1000度以上の温度は、数字の差で表れない壁があるということ。

温度の色を覚えておくと、焼成に困らないということです。

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