楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

別の「余情残心」を味わった。不思議な体験!

「余情残心」と言う言葉は、茶道で使われる言葉ですよね!私は変ですが、茶碗を製作しているのに茶道は苦手なんです!

そんな私ですが、ある日別の意味合いで「余情残心」を味わいました。

そもそも、「余情残心」とは、お客様が帰った後に、残った湯で茶をたてて、今日1日を振り返るような意味合いだったと思うんです。

ある時ふと利休時代に玉露は無かったんじゃない?なんて言う疑問が頭に過り、いつもの黒楽の釉薬を作るための石臼を丹念に洗い、煎茶を石臼でひいて抹茶にしてみたんです。

そうそう、石臼の回転方向は左回りなんですよ!普段の加茂川石より難なく簡単に抹茶になっていきました。

加茂川も同じですが、石臼ははゆっくり回します。早く回すと摩擦熱が発生して変質を起こすので良くないんですよ!

だから、抹茶もゆっくり作りました。

そして自前の自作抹茶で一服!一口したら、とにかく苦い!こんな苦い抹茶は人生で初めてです。

やはりダメかぁ~!と思った瞬間、口の中が甘いんですよ!そして大げさでなくて、その甘さがなんと3~4時間も続いたんです!

信じられないでしょ!でも事実なんです!その時、茶道での「余情残心」の意味合いとは違いますが、自分なりの「余情残心」を感じた瞬間でした。

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