『幻の姫谷焼』
今回は、幻の窯について話します。
楽ではありませんが、たまには普通のやきものの話でもいいですよね?
この窯は日本三代色絵の産地の一つとなっていますが、余りにも現存している作品が少なく、幻の窯となっているわけです。
三代色絵と言えば、「九谷焼」、「有田焼」、そして「姫谷焼」となる訳です。
なぜ、姫谷は作品が少ないかと言えば、一人で操業していた窯なので、作品が少なく、そのため余り有名ではないのです。
しかし、その数少ない作品群は、どれも見事な作品を残しています。
まだ発見されていない姫谷焼も有田焼の中に混じり混んでいる可能性は十分ある作品なのです。
そして、下の写真はその作品を焼いたサヤとセンベイです。
割れていますが、どちらの窯道具もメチャクチャ丁寧な作りで、他の窯の窯道具とは比較にならない程、作りがしっかりしており、まるで作品のような作りです。
この窯は詳しくは覚えていませんが、6~7連房の登り窯だと記憶していますが、間違っていたらごめんなさい。
築窯しているレンガも見事な作りです。
レンガの中にたくさんの空洞を設けており、保温性に長けたレンガなのです。
その窯跡の直ぐ上には、姫谷焼を行っていた本人の墓があり、本当に一人で操業していたのが今でもありありと残っています。
出張などで福山に行かれる人がいらしたら、是非寄ってみてください。
また、前にも紹介しましたが、新幹線の福山駅直ぐ北に博物館があります。
そこには、姫谷焼が展示してありますので、そちらも見たら良いと思います。