楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

動的な茶碗、世に出るために真っ赤なる茶碗

YouTubeのアップのハート形茶碗の動画はどうでしたか?

二本の動画ともロック音楽で楽茶碗とアンバランスでしたか?

そう思う人もいるかなぁー!

楽茶碗を見る場合、普通は静寂の中での鑑賞が合いますね!

音がしても、茶釜からの湯がたつ音とかね!

でも、製作者の私は違うんです。

今回の赤楽はフイゴを使用しませんが、黒楽は一度焼き始めたら最後までフイゴを吹きっばなしです。

フイゴの4つある弁が開閉する音、空気が窯に送られる音、その空気により炎が燃え盛る音。

静寂とはほど遠く、窯との戦いです。

エネルギーがなければ、焼ききることが出来ない世界なんです。

だから、焼き上がった茶碗を見ても、フイゴの音が聞こえてくる幻想を味わうときがあります。

立て続けに茶碗を焼いた夜は、寝るときにもフイゴの音が聞こえてくる時もあります。

だから、楽茶碗は私にとっては、「静寂」ではなく「動的な生きざま」となってしまいます。

なので、楽茶碗の一般的なイメージではありませんが、多様な音楽となる訳です。

リズム感、音の響き、メロディー、空気感それらが入り交じり、表現したいのです。

これは製作者しか分からない感覚ですが、躍動感とともにそれらの作品が焼かれていると感じていただければ嬉しいです。

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