楽茶碗は大嫌い!? でも茶碗を焼きに焼きまくる男『迷雲』のブログ

楽茶碗の製作は地味で熱いなどシンドイことばかりですが、楽茶碗師『迷雲』が製作を通して感じたこと、知っていること、時たま脱線したこと(いつもかな?)を書き綴っていきます。

楽茶碗と茶室

タイトルには「楽茶碗と茶室」と書きましたが、正確に言い表せば、「茶碗と茶室」になるかも知れません。

私が言いたいことは、何故楽茶碗にしても茶碗にしても、茶室とよく似合うのか?

当たり前過ぎて愚問ですかね?

お互いに似合うのは当たり前ですよね!目的はお茶を飲むために作られている空間だからです。


でも、この答は当然ですよね!しかし本質が隠れているんです。

現代の建物は利便性や合理性、即効性で建てられています。

そこに人間の生活を考えると、便利には出来ているのですが、昔の建物よりハテナと思う点もあります。

例えば、地震の耐震性に於いては新しい建物は凄いですよね!デザインの素晴らしいです。そしてとても綺麗です。

でも反面、昔の建物より押入れが少ないとか、あっても狭い。

オール電化でインフラが機能しているときは、過ごしやすいが、停電やらその他のインフラが機能しなくなったときには、その便利さや快適さは失われてしまいます。

昔ながらの建物は、全てが人力みたいなシンプル構成なので、対応出来ることもあります。

そんな視点で茶室を見ると、現代の利便性や合理性、そして効率性に於いては最低ランクの建物となります。

でも、楽茶碗や茶碗がなぜ茶室に似合うかといえば、人間の人間らしい茶道に関する考えが全て込められているからなのです。

ただ、茶を飲むための建物。昔はシガールームなど、葉巻やタバコを吸うための部屋がありましたが、同じような感じです。

あれこれ考えを詰め込まず、一点の為の建物や部屋。

贅沢と言えば贅沢極まりないですが、シンプル イズ ベストとも言えませんか!

Copyright 2014 meiun All rights reserved.